言葉– category –
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終わりの始まり
夏は始まった瞬間から終わりの予感を孕んでいる。 そして、どこか死の匂いがする。 生きものにとって夏は始まりではなく終わりの季節といえるかもしれない。 終わりの始まりから終わりの終わりへ。 すべての生は例外なく死を約束されている。 -
物語の始まりと終わり
物語は気づいたときには始まっていて、気づく前に終わっている。 始まりと終わりを知るのは後になってからだ。 今こうしているときも、すでに何かが始まっているかもしれないし終わっているかもしれない。 -
過ちの後
失敗や間違いは誰でもする。 だから無条件で許すべきという話にはならない。 問題は過ちの後だ。 そこでどういう態度を取るかに人間性が表れるし、真価が問われる。 平謝りに謝って反省の態度を示せばいいというわけではない。 間違いは間違いと潔... -
他人の見た夢
結局のところ、他人が見た夢の話でしかなかったのか。 裏で誰かが世界を救ったのか。 起きた出来事がすべてではなく、起きなかった出来事もある。 起きなかったことは分からない。 私たちは一種類の世界しか体験できない。 どれだけ選択肢や可能性... -
根が大事
人間、根っこが大事なのだ、やっぱり。 根が正直だとか、性根が腐っているとかいう言葉があるように。 根は悪い奴じゃないという評価には救いがある。 逆に、根がダメな奴はどこまでいってもダメだ。 一度根腐れしたら、もう元には戻らない。 だ... -
事情と言い分
それぞれに言い分があり、事情がある。 表に出ていることも、出ていないことも。 隠そうとしていることも、隠したいことも。 事情は聞いてみなければ分からない。 聞いても分からないかもしれない。 確かなのは、勝手に思い込んで決めつけて裁いて...