大須神社巡り<2> ~白山神社編

 大須神社巡り第2回は、大須1丁目にある白山神社(地図)編です。
 大須1丁目といってもピンとこないのだけど、大須商店街があるエリアからは外れていて、住宅街というのではなくオフィス街ともいえない、街中の風景の中の異次元ポケットのようなところに鎮座するのが、ここ大須の白山神社だ。
 土地でいうと、熱田台地の中央やや北寄り、西の縁に近いところにある。
 ここから西は土地が急激に下がっていて台地の高低差を実感することができる。
 大須周辺は古墳エリアで、ここは古墳とはされていないものの、本殿が盛り上がった土の上にあるから、おそらく古墳だろうと思う。
 少し東、かつて大須スケートリンク(今の名古屋スポーツセンター)があったところに大須二子山古墳という100メートルを超える前方後円墳もあった。

 大須白山神社の歴史その他については名古屋神社ガイドの白山神社(大須)に書いたので、そちらをお読みください。




 白山比咩神社の三子持亀甲瓜花のバリエーションだと思うけど、本家とは中の花がだいぶ違っている。
 これはこれで瓜なんだろう。






 街中だというのに境内に一歩踏みこむと周囲の雑音が消えて別空間のように感じられる。
 名古屋城の城下からは少し外れた場所ということで、江戸時代でも人里離れた土地といった風情だったようだ。
『尾張名所図会』(1844年)にはこうある。
「鶯谷 日置小川町の東、白山のあたりをいふ。今も人家まばらなる陋巷(ろうこう)なれば、鶯の啼く音(ね)も一入(ひとしお)静かに聞きなさるる所なり」
 江戸時代の後期ですらこんな状況だった。
 しかし、明治になるとだいぶ様相が変わったらしい。
 浅井広国が明治26年に出した『尾張名所独案内』にはこう書かれている。
「須崎橋の数丁(すうちょう)北堀川の東岸に添ふて紫川(むらさきがわ)の下流なり
 往古は此近傍(このきんぼう)は峻厳(しゅんげん)なる山谷(さんごく)にして此処に鳴く鶯は有名なる者なりしが今は只わずかに小溝のあるのみなり」
 令和の今となったはもはや想像するのも難しい。


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