勝手に紹介 ~自分の中に残った曲

 旧・現身日和の中で、「勝手に紹介」と題してたくさんの好きな曲を紹介してきた。
 音楽カテゴリをみたら67記事にもなっていた(遡るときは”次”をクリックしてください)。

 その大部分はもう聴かなくなってしまったのだけど、自分の中に残った曲もある。
 繰り返し聴いても飽きないのが自分にとっての名曲だ。
 今回、こちらの続・現身日和で勝手に紹介をやるに当たって、総集編的な位置づけて、自分の中に残った曲をあらためて紹介することにした。勝手に。
 忘れっぽい自分自身のための防備録も兼ねている。


inblooom times feat. 山形りお 『月とシャンプー』

 山形りおの歌い方が好きだ。
 表現力もある。
 このまま売れないまま終わってしまうのか。
 それとも、私の知らないところで活躍しているのだろうか。
 YouTubeでももっと山形りおの歌が聴きたい。


ハルレオ 『さよならくちびる』

 映画の中だけのユニットで終わらせてしまうのが惜しい二人組だ(映画公式サイト)。
 門脇麦と小松菜奈のハルレオ。
 作詞作曲は秦基博。
 秦基博のセルフカバーバージョンも上がっているのだけど、ハルレオですっかり耳が馴染んでしまっているのでこちらの方がいい。
 二人とも歌がすごく上手いわけではないのだけど、女優の表現力というものだろうか、聴く者の心に響く。
 歌が上手い人はたくさんいるけど、プロの歌手になれるのは限られた一部だ。
 声の分析もできるのだろうけど、そんなことをしてもあまり意味はなくて、説明のつかない何かを持っている人だけが歌手になれる。


BiSH 『オーケストラ』

 この曲を初めて知ったのは、アイナ・ジ・エンドのTHE FIRST TAKEで、疾走感溢れるライブバージョンを見ると、BiSHというのはライブでこそ活きるバンドだということが分かるのだけど、ときどきはこのオリジナルバージョンに戻るのも悪くない。
 BiSHと名曲との幸運な出会いをここに見る。
 この曲がなければBiSHの成功はなかったかもしれない。
 BiSH解散からもうすぐ一年。
 再結成は…たぶん、ないんだろうな。


A_o 『BLUE SOULS』

 ポカリスエットのCMソングだったので耳にしたことがある人もいると思う。
 この曲のためにアイナ・ジ・エンドとROTH BART BARONの三船雅也が組んだ特別ユニットで、作詞作曲も三船雅也が担当した。
 BiSHのときからアイナ・ジ・エンドはソロでも活動していたけど、解散後の活躍はめざましい。
 唯一無二の歌唱力と表現力はずば抜けている。
 歌うことは表現することなのだということをあらためて知らしめる。
 当分の間、引っ張りだこ状態は続くはずだ。


琴音 『ライト』

 テレビ番組の「今夜、誕生!音楽チャンプ」で4週勝ち抜いてグランドチャンピオンになったのが16歳。
 しかし、彼女はただの”歌ウマ”の女の子ではなかった。
 小学校のときから歌手を目指すシンガーソングライターでもあった。
 そこがYouTubeの”歌ってみた”の人との違いだ。
 やはり、曲を書けるというのは大きな強みになる。
 まだ22歳で若いとはいえ、もっともっと活躍できる逸材だと思っている。


文藝天国 『エア・ブラスト』

 文藝天国の世間的な評価が全然分からないのだけど、私はとても好きだ。
 好きなアーティストは誰ですかと訊かれたら、にしなと文藝天国とLaura day romanceを挙げる。
 これって、やっぱりちょっとマイナーなのだろうか。
 ネットの外で同好の士を見つけるのは難しいのかもしれない。
 それでも勝手に好きで聴いている。


上白石萌歌 HY『366日』

 上白石姉妹のことはなんとなく知っていたのだけど、最初にはっきり意識したのは、YouTubeでこの曲を知ったときだった。
 だから私の中では上白石姉妹(どちらが姉でどちらが妹なのか区別がついていなかった)は女優よりも歌い手という印象が強い。
 こちらの上白石萌歌は妹の方で、adieu名義で本格的な歌手活動をしている。
 曲の『366日』はHYのオリジナル曲だけど、先に上白石萌歌バージョンを聴いてしまったので、こちらの方が好きだ。
 カバー曲はオリジナルを超えられないと個人的には思っているのだけど、それは後先の問題かもしれない。


上白石萌音 『一縷』

 どうなっているんだ、上白石姉妹。
 普通、姉妹のうちのどちらかが良くてどちらかは及ばないものなのに、二人とも女優としても歌手としても実力者なんて。
 女優というのは一職業には違いないのだけど、ある種の業(ごう)であり、前世からの因縁もあって、なんというか普通ではないものを持っている。
 芝居ということでもそうだし、歌を歌うことにおいても、それは発揮されて表現となる。
 技巧を駆使するでもなく、素直に普通に歌っているだけなのに人の心を動かすというのは女優のなせるワザなのだろう。


三浦透子 『通過点』

 女優兼歌手では三浦透子も忘れてはいけない。
 映画『ドライブ・マイ・カー』(公式サイト)での演技も印象的だったけど、歌手としても一級品だ。
 インタビューの中で、「声が自分をここまで連れてきてくれた」というようなことを答えていたけど、人の耳に心地よい声を持っているというのは俳優としても歌手としても大きな武器になる。
 脳に届いて幸福物質を分泌させる声というのは特別なものに違いない。


上野優華 『あなたの彼女じゃないんだね』

 上野優華の歌を聴くと、歌唱における表現力って何だろうと思う。
 他人の作った曲を完全に自分のものにするというのも一つの才能だ(曲はwacciの橋口洋平)。
 個人的にはシンガーソングライター至上主義的な思いがあるのだけど、世の中には優れた作詞家、優れた作曲家、優れた歌手というのがいるわけで、それらが集結して名曲が生まれることもあるから、それを否定するものではない。
 上野優華のどこがどう優れているかを言葉で説明するのは難しい。
 でも、カラオケで上手に歌える女の子と上野優華とでは全然まったく違う。
 歌唱力というだけではい、表現力としかいいようのない何かなのだけど、それを持っていない者が練習や努力で手に入れることは決してない何かだ。


坂口有望 『サイレント』

 坂口有望は『2020』とか『URL』のようなかわいくてポップな曲調が多いのだけど、この『サイレント』はやや例外的なバラードになっている。
 この路線もいいから、またこんなのを作ってほしい。


赤い公園 『pray』

 私がこの曲を知ったときは、すでに赤い公園は解散した後で、津野米咲はこの世にいなかった。
 津野米咲が最後に残していったこの曲を聴くのは少し苦しい。
 それでも、聴き継ぎ、伝えていかなければいけない曲だと思う。
「I pray for you それじゃ、またね 君の旅がどうか美しくありますように」というフレーズが印象的であり、象徴的でもある。
 この言葉を受け取り、そっくりそのまま津野さんに返したい。



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