勝手に紹介シリーズの今回は、「あらためてアイナ・ジ・エンド」と題してお送りします。
アイナ・ジ・エンドはこれまでに何度も登場しているのだけど、まとめて紹介したことはなかった。
自分のための覚書的な意味でも、このへんで一度まとめておこうというのが今回の趣旨です。
アイナ・ジ・エンドやBiSHの知名度がどれくらいなのかが相変わらずよく分かっていないのだけど、簡単に紹介すると、BiSHという6人組ガールズグループのメンバーとして活動していたのがアイナ・ジ・エンドで、グループ活動と並行してソロ活動もしていたのだけど、2023年にBiSHが解散した後はソロ活動だけでなく役者としても活躍して今に至るといった感じだ。
歌唱力もそうなのだけど、圧倒的な表現力の持ち主で、唯一無二の存在といっていい。
歌うことは表現することなのだと再認識させるという意味では、アーティストという枠に留まらない表現者と呼んだ方がふさわしいかもしれない。
『サントリー生ビール アイナ・ジ・エンド×「川の流れのように」 スペシャルムービー ロングVer.』
サントリー生ビールのCMソングということで耳にした人も多いんじゃないだろうか。
オリジナルは1989年に美空ひばりが歌った曲で、作詞は秋元康、作曲は見岳章。
もともと名曲として知られていたけど、あらたなアレンジでアイナ・ジ・エンドが蘇らせた。
こんなポップに歌ってもいいんだと思った。
『アイナ・ジ・エンド – オーケストラ / THE FIRST TAKE』
まだ世間的にはそれほど知られていなかったBiSHとアイナ・ジ・エンドが広く知られるきっかけになったのがYouTubeの企画のTHE FIRST TAKEのこの動画だったと思う。
これで初めてアイナ・ジ・エンドを知ったという人も多いだろうし、これがきっかけでBiSHも有名になった感がある。
2021年だから、今から3年前だ。
このパフォーマンスは圧巻で、いろいろな人が自身のチャンネルで取り上げたりもした。
もともとオリジナル版の『オーケストラ』はハイテンポで疾走感がある曲調なのだけど、それを大胆なアレンジでスローテンポで歌ったのがよかった。
プロデューサーのアイディアだったのか、アイナ・ジ・エンドの希望だったのか。
『A_o – BLUE SOULS』
アイナ・ジ・エンドのCMソングでいうと、ポカリスエットのCMで使われたこの『BLUE SOULS』も忘れがたい。
ROTH BART BARONの三船雅也と組んでA_o名義で歌ったこの曲はCMソングを超える名曲となった。
使い捨てのCMソングで終わらせずに長く聴きつないでいくべき曲だ。
『アイナ・ジ・エンド / 宝石の日々』
BiSH解散の前後からソロ活動が増え、ドラマや映画の主題歌や挿入歌として採用されることが多くなっていった。
この曲は、TVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の最終回の挿入歌で、急に流れてきたので驚いた人も多かったと思う。
アイナ・ジ・エンドをすごい贅沢に使ったものだ。
これはアイナ・ジ・エンド作詞作曲の曲で、2020年以降、シンガー・ソングライターとしての実績も積んでいる。
この頃、頭を30針縫う大怪我をして死にかけている。
『Kyrie(アイナ・ジ・エンド)- キリエ・憐れみの讃歌』
岩井俊二監督作品『キリエのうた』では主演も務め、作中で歌ったのがこの曲だ。
作詞作曲は小林武史。
初主演にして報知映画賞の新人賞を受賞というオマケも付いた。
大怪我をしたのは、この撮影中のことだった。
アイナ・ジ・エンドにとって2023年は映画の撮影に始まり、大怪我を乗り越え、BiSHの解散ライブ、映画賞受賞と、めまぐるしく大変な一年だった。
『アイナ・ジ・エンドが歌を始めるきっかけになった曲はコレ』
テレビなどでは関西弁を話すことがないので(私が知らないだけ)大阪人のイメージがないのだけど、大阪生まれで、甲子園常連校の履正社卒なので、大阪人には違いない。
高校まではダンス命、ダンス一筋だったのが、ダンス仲間と一緒に行ったカラオケで友人が感動して、絶対歌もやるべきと進められたのが本格的に歌を始めたきっかけだったと後に語っている。
卒業後に上京してソロ活動を始めたのが先で、BiSHはオーディションで入っている(オーディション風景の動画もアップされている)。
友人のすすめがなくてもいずれ見つかっていただろうけど。
『【BiSH】アイナ・ジ・エンド 津野米咲 赤い公園 Canvas VIVA LA J ROCK ANTHEMS VIVA LA ROCK 2021 0504』
いろいろなカバー曲を歌っているのだけど、これは泣ける。
津野米咲が亡くなったのが2020年10月18日で、これはその約半年後だ。
ただのカバーではなく、赤い公園と津野米咲へのオマージュだ。
『AiNA THE END -Room Session- Aikotoba』
生演奏の生歌でも安定感は崩れない。
この『アイコトバ』は、TVアニメ『薬屋のひとりごと』エンディングテーマで、作詞作曲は石崎ひゅーい。
『アイナ・ジ・エンド – 私の真心 【”Grow The Sunset” at Zepp Haneda】』
2022年にはブロードウェイミュージカル『ジャニス』でジャニス・ジョプリン役を演じた。
鬼気迫る演技と歌に圧倒される。
アイナ・ジ・エンドはこの領域にまで達しているのかと。
たとえBiSHが解散していなかったとしても、BiSHの一メンバーに収まるような器じゃないのは明白だった。
私たちはもしかすると、とんでもない伝説を現在進行形で目にしているのかもしれない。
あと20年、30年もすれば、アイナ・ジ・エンドは伝説のアーティストになっていてもおかしくない。
今のうちにちゃんと見ておいた方がいいと思う。
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