外国通といわれている人間は、たいてい日本通ではない。
これは偏見かもしれないけど、そういう人たちはきっと『日本書紀』すら読んでいないだろう。
おそらく天皇制がどういう前提で成り立っているかも理解できていない。
たとえば英語にしたって、きれいな発音ができることはたいして重要ではない。
大事なのは話す内容であって、発音ではない。
英語に限らず外国語に訳してくれる人はいても代わりにしゃべってくれるわけではない。
外国人に日本はどんな国でどんな歴史があってどんな宗教があるんだと訊かれて答えられるかどうかと英語が話せるかどうかはイコールではない。
外国のことを学んで知ることも大事かもしれないけど、まずは日本を知ることが先なのは当たり前のことだ。
日本に生まれた日本人として日本のことを知らなさすぎるのはやっぱり恥ずかしい。
英語を勉強する前に日本の歴史を勉強した方がいい。
たとえ海外に出て行って外国で生活するとしても、日本を知らなければ始まらないではないか。
それは学校の勉強やテレビやネットで得られる知識だけでは充分ではなくて、自分の意思でより広く深く学ぶ必要がある。
教養というのはそんなに簡単に身につくものではない。
私たちが目指すべきは日本通だ。
外国通であろうとすればその後だ。
国際社会の一員としても、外国かぶれの日本人より日本人らしい日本人の方が認めてもらえるはずだ。
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